思いがけず時間が空いたので、めずらしく前売買わずの映画鑑賞。午前十時の映画祭行こうかと思ったけどエクソシストだったのでパス……。で、「ロスト・キング」知らなかったけど、ちょうど行ける時間にやってて、劇場スケジュールの作品紹介見て面白そうだったので。字幕版。
※以下ネタバレあり。基本実話なので結末バレということにもならないと思いますが
アマチュア歴史家(二児の母)が、500年行方不明だったリチャード三世の遺骨を発見、という実話ベース(まぁWikipediaとか見ると、だいぶ脚色入ってはいる)。日本でいうなら、織田信長の遺骨発見みたいな感じか。リチャード三世はシェークスピアの戯曲で悪人に描かれているけど、実際はそうじゃなかったのでは?という疑問から、遺骨探しにのめりこむ主人公。私生活でうまくいかないことがいろいろあって、いっそうハマっちゃうという描写はあるけど、それにしても行動力すごい。
息子の付き添いでシェークスピア劇を観たのがきっかけで、リチャード三世は本当に悪人だったのか?と疑問を持ち、古書店で歴史書まとめ買いして読みふけり、リチャード三世協会の集会に顔を出し……ぐらいまではわかるけど、そこから専門家にも話を聞いて埋葬場所とおぼしき場所を実地調査で特定、発掘調査の資金を集めて実行しちゃうまで行くのはちょっとすごすぎ。
ちょっと疑問に思ったのは、元夫(別居してるだけ?)と息子たちが途中から急に協力的になったこと。見逃してたかもですが、これといってきっかけない感じもしたんですよね……しいて言えば今カノと破局したからとか?
あとリチャード三世の遺骨は結局駐車場から発掘されるんですが、意外と浅いところから出てきてて、こんなんで500年見つからなかったのちょっと不思議。まぁ国王にしてはぞんざいな埋葬のしかたってことでしょうけど。建物が建たず、発掘するまで掘り返されることがなかったから見つからなかったのか。
公式サイトでは歴女の究極推し活、みたいな書き方されてたけど(キャッチーではあるかも)、そんなおもしろおかしい感じではなかったよ……キービジュアル(パンフの表紙とか)が、主人公とリチャード三世(の幻)がベンチで向かい合って微笑み合ってるとこなので、まぁそういう売り方なんでしょうか。
主人公の自分さがし的な話でもあるけど、歴史ミステリとしても面白かったです。ミステリといえば、OPがヒッチコックっぽくてよかった。
あと全然関係ないけど、主人公が発掘調査のときに泊まってた宿のファブリックがモリスで、こんな宿いいなぁ……と思ったw ベッドカバーがいちご泥棒とか。
リチャード三世協会は実在の団体で、リカーディアン(リチャード三世愛好家というか擁護派?みたいな、この映画で初めて知った)の集まり。主人公が最初にパブ?での集会に参加するところでJSHC(日本シャーロック・ホームズ・クラブ)の会合思い出したw まぁ愛好家の集まりってこんな感じよねw